落言 お米とお豆腐

1年ぶりに落言の季節。茂山流狂言米朝門下の落語のコラボレーション。
ふりかえってみれば初めて見た3年前が何と東京のはじめての公演だったそうで、「ごきかぶり」。去年は1年目の作品の初演で、神様がちょうちんを貼る話。

毎年大笑いさせていただいていた落言だが、今年は家族が忙しいし、やめておこうと思いつつ相談したら、万難を排していくべきだという結論となり、切符を取った。今年から会員となったため、2列目中央という良い席だった。とにかく笑って浮世の憂さを忘れて過ごした2時間だった。

今年の落言は「ぽちたま」という作品だったが、なんとも上手に出来ていて秀逸。それにしてもぽちとたまのせりふの多さよ。よく練習された!今流行の「そんなの関係ねえ」も出て大笑い。また「せりふが多いと大変なので受けに回りました」という茂山千五郎さんの「せんごろー」ぶりもすばらしく、大笑いした。でも私は個人的にはやっぱりハンサムで長身の七五三さんのファン。

他には狂言「太刀奪」(たちうばいでなくたちばいと言うのだそう)と落語「替り目(よっぱらいがうどん屋さんにお燗をつけてもらう話」。落語家は前回は子米朝さんだったが、今年から雀松(じゃくまつ)さんがメンバーとなった。枝雀さんのお弟子さんだそうで、言葉の端々の雰囲気が枝雀さんに似ている。親子親戚ではないのに似ているのが不思議だが、それが弟子というものだろう。すばらしい落語家さんだ。